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砂糖の種類と性質の違い

「砂糖の種類と性質の違い」
糖は「単糖類」と「二糖類」、「多糖類」に分類されます。
単糖類は主に、「グルコース(ブドウ糖)」、「フルクトース(果糖)」、「ガラクトース」です。
二糖類の主なものは、「スクロース(砂糖)」、「マルト-ス(麦芽糖)」、「ラクトース(乳糖)」等があります。
多糖類の主なものが、「デンプン」です。

砂糖というのは、ブドウ糖50%果糖50%からなっている二糖類です。
二糖類や多糖類は単糖類が集合して出来ているものです。

ここでは、人間の健康に密接する単糖類の、「ブドウ糖」と「果糖」と「ガラクトース」の違いについてみていきます。

この三つは同じ単糖類でも性質が異なりますので、違いを理解しておく事がとても大切です。

 「ブドウ糖の性質と代謝経路」
ブドウ糖は、小腸で吸収されるとすぐに血液中に入り込み血糖値を上昇させます

ブドウ糖は血糖値を上昇させやすく、最も「高血糖状態」になりやすい糖と言えます。
血糖値が上昇するとインスリンが分泌されるわけですが、実は果糖を摂りすぎると、このインスリンの作用が効きにくくなることがあります。
これを「インスリン抵抗性」といいます。

「インスリン抵抗性」を発症すると、インスリンの効果を得られなくなりますから、血中に糖があふれかえって糖化が促進してしまいます。
幸いにも、ブドウ糖はこの「インスリン抵抗性」を引き起こすことはありませんが、すでにインスリン抵抗性を発症している場合は、それを悪化させる要因になるので注意が必要です。
この「インスリン抵抗性」は糖と体の関係を説明するうえで、非常に重要な要素であるため、後々詳しく説明をしていきます。

次にブドウ糖の「代謝経路」についてです。
ブドウ糖は主に肝臓や筋肉において「グリコーゲン」に変換され、エネルギー源として貯蔵されていきます。
しかし、肝臓や筋肉のグリコーゲン貯蔵量には限界がありますから、貯蔵しきれずに余ったブドウ糖は脂肪細胞へと取り込まれます。
脂肪細胞に取り込まれたブドウ糖は「中性脂肪」として貯蔵されていくのです。

<ブドウ糖の要点>
・インスリン抵抗性を引き起こす事はないが、すでに発症している場合は悪化させる要因となる。
・ブドウ糖はグリコーゲンとしてエネルギーとなったり、脂肪として貯蔵されたりする。

 
「果糖の性質と代謝」
次は「果糖」です。
そもそも人間はブドウ糖とは違って「果糖」をうまくエネルギーとして利用する事ができません。
特殊なケースで、糖新生の作用により果糖をブドウ糖に変換する方法もあるのですが、変換経路が複雑なため普通は変換されません。
そのため、果糖は小腸で吸収されたあとは、肝臓にいきそのまま中性脂肪に変換されて肝臓にとどまります。
しかし、肝臓での果糖の処理能力は小さいため、果糖を大量に摂ると、余った果糖が血中に混ざって全身に回りだします。
これはお酒を沢山飲んだ時に、アルコールが血中に混ざって、全身をめぐるのと同じ現象ですね。
そして、血中に余った糖はどうなるかというと、各種細胞と結びついて「糖化現象」を引き起こすのです。
「果糖」はこの糖化作用がブドウ糖の10倍以上強いため注意が必要です。研究によっては100倍近く糖化作用が強いという結果が出ているほどです。

また、もう一つ重要な点であるのが、果糖は「インスリン抵抗性を発症させる」という事です。
このメカニズムに関しても後々説明していきます。

<果糖の要点>
・主に脂肪に変換されるため、最も太りやすい糖である。
・糖化反応がブドウ糖の10倍~100倍の強さ
・「インスリン抵抗性」を引き起こす原因である。


「ガラクトースの性質と代謝」
最後は「ガラクトース」です。
ガラクトースは主に二糖類である「ラクトース(乳糖)」として摂取されます。
ガラクトースは小腸で吸収されると、肝臓でグルコースに変換されてから利用されます。
この時に「ラクターゼ」という酵素の働きによって、ラクトースを分解してエネルギーに変換しています。
赤ちゃんは母乳を消化するために「ラクターゼ」を持っているわけですが、それ以外の日本人の9割はラクターゼを失っていることが多く、ラクトースを上手に分解することができなかったりします。

消化できなくなったラクトースは当然、血中に溢れて糖化反応を起こします。

このラクトースはブドウ糖の約10倍も糖化反応が強いために、非常に危険です。
骨粗鬆症対策に老人が牛乳を沢山摂取して、白内障を発症するケースが非常に多いのは、ラクトースを分解できずに「糖化反応」を起こしてしまっているからです。
このように、日本人はラクトースを分解できない可能性が高いわけですから、牛乳やヨーグルトを大量に摂取する場合は、注意した方がいいようです。

<ラクトース(乳糖)の要点>
・日本人の9割はラクトースを分解できない。
・糖化反応はブドウ糖の10倍

 
以上が「ブドウ糖」と「果糖」と「ガラクトース」の違いでした。
大分、糖と体の関係について掘り下げてきました。
ここで実際の病気を通して、糖と体のメカニズムについて考えていきます。
「糖尿病」「セリアック病とリーキーガット症候群」「痛風」「無呼吸症候群」この4つについて調べていきます。

まずは代表的な砂糖の病気である「糖尿病」について解説していこうと思います。