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職人と道具

「職人と道具」

昨日と今日で階段の側桁と段板、玄関式台を加工していました。

鑿も鉋も使うことが中々ないので、楽しいです。技術と経験不足もあいまって体も心も熱くなります。
なんだか癒されました。

きっと時間をかけて研いだ刃物を使う嬉しさと、今の自分にとってレベルの高い仕事をしていたからだと思います。

レベルの高い仕事をこなしていくには、「良い道具」が必要です。大工道具で言えば「鉋や鑿」が代表だと思います。

鉋も鑿も使っては一喜一憂し、次の研ぎ・仕込みではさらに工夫して、精度を上げていきます。

きっと凄腕の大工さんも、下手なところから努力を重ねて「良い道具」を仕込んでこられたことだと思います。

自分の鑿と鉋の技術と仕事のレベルが上がるにつれて、その努力に、どれだけの時間と労力が費やされたかがわかってきます。

「いい職人は道具を見ればわかる」というのは、その通りで、道具はその職人さんを写す鏡といったところでしょうか。

それだけ道具は職人さんにとって大切なものなんです。

だから僕は他の職人さんから道具をなるべく借りないように心がけています。

大工道具ならなおさらです。恐れ多くて使えたものではありません。

こういう理由から僕は基本的には道具の貸し借りは嫌い派なのですが、本当に困っている時はお互い様で助け合いたいなって思っています。

困っている人を助けてあげるとなんだか嬉しくなりますし。

そんな時は、その道具と相手にしっかりと敬意を示すことが大切です。

敬意のない人に道具を貸すのは貸す側が嫌な思いをするので当たり前ですね。

今はまだ自分の道具を貸すのは抵抗が大きいです。お気に入りのおもちゃを友達に貸してあげる子どものような気持ちです。

いつか自分より若い世代の子に「道具を貸してほしいです」と言われた時には気楽に気さくに貸してあげられるような職人になりたいなと思います。