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草屋根の家 前田由利さんの講演会へ

「草屋根の家」

前田由利さんの講演会に行ってきた。

前田さんは日本の草屋根の代表的な設計士。

大学時代から草屋根の家や前田さんの住宅が好きだった。収まりもはっきりと単純にわかりやすく解説しておられた。

見た目もかわいく、ワクワクするような感じがするところも良いなと。

他にもシックハウスの問題も重要視されていて、竹小舞をつかったり、石油系の商品は使わないようにしたりといった所も感心。

草屋根は防水の観点からもメンテナンスの観点からも、コストの面からも心配が大きい印象があったが、話を聞くとおもっていたよりも敷居が低い感じがしました。

しっかりとした施工を施せば、防水もしっかりとれる事を前田さんの施工実績が示しているし、メンテナンスも施主さんが気持ちのいい屋根に自主的に上がってくるので、特に問題はないとのこと。

断熱性能も素晴らしい。しっかり屋根の機能を持ち、断熱層にもなり、屋根空間を最大限に使って、気持ちの良い空間も作ることが出来る。

いい屋根材だなと感じました。

講演会を受けて、草屋根に対する「デメリットとメリットの両方が大きいイメージ」が「デメリットは小さくメリットが大きい」そんな印象にかわりました。

他にも講演会でなるほどと思った内容を忘れないようにざっとメモをしておきます。

 

・草屋根の家には沢山の花が咲く。
大体の場合は一面の芝からスタートをしますが、一年二年と歳を重ねる事に草花に変化があらわれます。
その土地の草花が咲きはじめ、コスモスやスイセンなんかも自生するようになるそうです。

 

・畑も出来る。

とうもろこしや芋、スイカ、シシトウ、トマト、かぼちゃ等等。10センチやそこらの土の量でも十分に作物を育てられるようです。

 

・屋根勾配は三寸勾配を超えると恐怖感が強く出てくるので、なるべく三寸以下の勾配とし、三寸勾配を超える場合は落下防止の工夫が必要になりそうです。
芝自体が滑り止めにもなるため、案外屋根の上では意外と安定感があるようです。

 

・住宅がゴミになる。
阪神淡路大震災で倒壊した住宅が一挙に集められる集積場を見て、金属やプラスチック等のような「ごみ」になるような住宅を設計するべきではないと感じられたそうです。

 

・屋根の収まり
アスファルト防水二層張りの上、耐根層(ルートガード)を使用されています。

また、防水層や耐根層には穴や隙間を開けないように入念な工夫をされています。

詳しい収まりは「屋上緑化」の本や「草屋根の会」のネット上で詳細が書かれているのでとても参考になりますよ。

 

・芝の根付きは二週間程で十分に進むので、芝の根付けが十分になると、土が屋根から流れるという事も起きなくなるそうです。

 

・メンテナンス
冬の土足しや真夏の水遣り程度でよいそうです。

排水のつまりなども今まで問題は発生しておらず、むしろ屋根に上がれることから、メンテナンスも容易なんだとか。

 

とても刺激的な話を沢山聞くことができました。

また次回講演があるときには是非参加したいと思います。